茨城県にはたくさんのお寺や神社がありますが、ここ【雨引観音】は安産祈願のお寺として有名です。
出産だけではなく、それからの子育てや厄除け、延命祈願にいたるまで子どもの誕生から一生涯において、ご利益のあるお寺として親しまれているんだとか。
また境内に放たれているクジャクや、6月から7月にはあじさいの水中華がみられるなど、観光スポットとしても楽しめます。
今回はアラフィフの体にムチ打って、雨引観音のある雨引山に(途中まで)登ってきたので、ご紹介しますね。

最近、反抗的な息子が
良い子になりますように!
雨引観音(雨引山楽法寺)
雨引観音は、茨城県桜川市の雨引山中腹にあります。
正式名称は雨引山楽法寺。
587年中国から帰化した法輪独守居士によって開かれ、本尊佛は延命観世音菩薩になります。
坂東三十三観音霊場の、二十四番札所として知られています。
坂東三十三観音とは、神奈川県・埼玉県・東京都・群馬県・栃木県・茨城県・千葉県にまたがる33か所の観音霊場のことで、鎌倉時代初期に開設されました。

四国のお遍路みたいなものかな
お参りの順番は、決まっていないんだとか。
巡礼することで仏の慈悲により厄や煩悩を消し去ってもらい、心の安らぎや健康長寿、やがて安楽往生が叶うと言われています。
740年頃、聖武天皇と光明皇后が安産を祈願したことから、安産子育てのお寺として信仰されるようになった雨引観音。

いざ子育て祈願へ!
雨引観音参拝に行きましょう!
さて、『一に安産 二に子育て 三に桜の楽法寺』と詠まれるほど、子どもに関してご利益のある楽法寺雨引観音。
県内屈指のあじさいの名所「あじさい寺」としても、全国各地から参拝者が訪れています。
黒門をくぐり『厄除けの石段』へ

雨引山の途中まで車で行くと、無料駐車場があります。
その向かいの黒い門をくぐり、ここからさらに上って行きましょう。
この黒い門は『薬井門』
真壁城の城門として造られたものを、廃城にともなって雨引観音の表門として移転されました。
薬井門から仁王門をつなぐ『磴道』は145段あり、厄除けの石段と言われています。
1段上るごとに「南無観世音菩薩」と唱えて145段を上りきった時、厄が落ちているそうですよ。


石段を上る途中の脇道で
聖なる鳥クジャク発見!
ここのクジャクは人に慣れているようで、近くで写真を撮らせてくれました。
大きな音などはびっくりしちゃうので、気を付けてね。


また別の脇道には
小さな池と滝が!

池ではカメが日向ぼっこしてたよ!何匹いるんだろー?
地蔵堂周辺にも滝

仁王門にたどり着くまでの脇道にも、ちょこちょこ見所が。
この地蔵堂は、仏師無関堂円鉄が彫刻した地蔵菩薩が安置されています。
このお地蔵さまは『子安地蔵』として親しまれ、特に子育てを祈願するお母さんの参拝が多いそうですよ。

しっかりお参りしておこう!
楽法寺仁王門

厄除けの石段を上っていくと、ようやく朱色の『仁王門』にたどり着きました。
この先も石段が見えるけど『厄除けの石段』は、薬井門から仁王門までの石段ということなので145段上ったのかな?

途中途中で寄り道しちゃったから
数えてなかった…
二階造りで上層に縁を張りだして高欄を巡らした、いわゆる楼門形式の門です。
下層の正面の左右には、仁王像が安置されています。


階段上って疲れた体に、ちょうど良いタイミングの甘酒屋さん!

かき氷は…ないか
ちょっと休めるスペースにベンチもあったので、少し休憩。
手水舎はちょうどあじさいの時期と重なっていたので、可愛くデコレーションされていました。
本堂までは、まだ階段を上るようだけど、ここで手を清めるようですね。
宿椎(やどしい)

推定樹齢1000年のスダジイの巨樹。
本堂が火事になった際、本尊がこの樹の下に避難し、ここを仮の宿としたとの言い伝えから『宿椎(やどしい)』と呼ばれるようになったんですって。

桜川市指定天然記念物です

まだまだ上るよ!
観音堂(本堂)


朱色の観音堂が本堂ですね
創建当初の本堂については不詳。
残された記録によると、楽法寺の観音様をあがめていた宗尊親王は、由緒ある仏堂が朽ちて崩れているのを嘆いていたそう。
そこで執権北条時頼にお願いして、建長6年(1254)に本堂を再建させたといわれています。
文明6年(1474)には真壁城主の真壁久幹や舎弟高幹によって、五間四面の本堂が完成。
その後本堂が狭いということで、大永6年(1526)に真壁治幹が七間四面の堂宇(四方に張り出した軒をもつ建物)に改築されました。
そして天和2年(1682)には第十七世文昭が檀信徒に寄付を募って、現在の大本堂を建立することができたそうです。

クラウドファンディング
みたいだね
鬼子母神堂

本堂横の池には、あじさいが浮かべられていました。
涼しげ~。

あじさいが池いっぱいに飾られる『水中華』のイベントもあるよ!
2024年 『あじさい祭』
6/10㈪~7/20㈯
2024年 『水中華』
6/29㈯~7/7㈰
朱色の鬼子母神堂は足利尊氏を祠った堂で、屋根には足利氏の定紋が取り付けられています。

足利尊氏が京都に攻め込む時に
開運祈願に来たらしいよ
奥の院


ここでもクジャク発見!

境内にいったい何匹
いるんだろう?
奥の院は江戸時代において、雨引山楽法寺を運営する中枢的建物でした。
仁王門などと同様に建長6年(1254)、宗尊親王によって建立されたのが最初。
現在の建物は、寛政4年(1792)に再建されました。


ここにも和傘が飾られてる!
あじさいと和傘の組み合わせって、風情がありますよね。
最近よく和傘のディスプレイを見かけますが、梅雨の時期だったからかな。

今年は雨があんまり降らなくて
猛暑だったけどね…
お休み処・おみやげ処


本堂の向かいには『お休み処』と
『おみやげ処』があります
もともとは『絵馬堂』として建てられましたが、現在は改装され誰でも利用できるようになりました。
ここでしか買えないお土産もありますよ。

石段いっぱい上って疲れた~

境内にはクジャクはもちろん、カモや鯉もいます。
ここのガチャガチャで、餌が買えるようですね。

ガチャガチャしたい!

金平糖ならぬ『有平糖』は、安土桃山時代にポルトガルから伝来したお菓子です。
サクサクっと噛んで食べる飴なので、なめないでお召し上がりくださいね。

新食感!
黒ごまや落花生、黒大豆の種類があります。体に良さそう!
わが家の野菜嫌いの息子も、サクサク噛んでおやつにしています。
多宝塔


ここにも撮影スポットが!
『多宝塔』はもともと三重塔だったのですが大破してしまい、それを再建しようとしたのが第十四世堯長です。
しかし、塔の二重目まで建てたところで病に倒れてしまいました。
その後に多宝塔として名前を変え、完成させたそうです。
多宝塔の向かい『御供所』では、祈祷の受付やお守りの授与、御朱印の授与を行っています。
ちょっと休憩したり、トイレの利用も可能なので、無理せず参拝することができますよ。

お参りの後に、雨引山の山頂を目指す方もいるそうです!

雨引観音は標高約400mの雨引山中腹にあるので、お天気が良ければ、筑波山や遠くに富士山を望む絶景が広がっていますよ。

関東平野の眺めが最高!
ふるさと民芸竹細工


雨引山の山頂を目指すのは
体力的にムリ!

駐車場まで戻ってきたよ
駐車場の脇には、竹細工のお店が。
竹かごやザル、スプーンなどのキッチン用品がそろっています。
また、竹トンボや昔ながらのおもちゃも置いてあり、小さなお子さんへのお土産にも伝統を感じることができますね。
地元野菜が販売されている時もあります。
水曜日と金曜日が定休日なので、お気をつけくださいませ。
雨引観音まとめ
今回はご紹介できませんでしたが、雨引観音には1400年余り、水が湧き出て渇れたことのない『延命水』があります。
この『延命水』は、飲むときに観世音菩薩の霊力がその身に加わって、延命長寿の功徳が頂けるといわれています。

わたしの父が病気で長期入院しているときに、親戚が汲んできてくれました
さまざまなご利益がある雨引観音は、春に桜や牡丹、つつじ。
初夏は新緑とあじさい、秋は紅葉と、花と絶景のお寺でもあります。
安産・子育て祈願はもちろんですが、カメラを抱えている人も多く見かけました。
お散歩でも、写真を撮るでも良し。
茨城県にお越しの際は、ぜひお寄り下さいね。
雨引観音
茨城県桜川市本木1
無料駐車場500台あり

※記事の内容は2022年のものです。
※この記事はプロモーションを含みます。